2017.02.01
花桃畑とともに四季を暮らす家
                                                                                                                                                                                                                                                                               写真 中川敦玲
    
 
 まだ田畑が残るのどかな地域。
敷地はバス通りから坂をのぼり、少し入った突き当たりの静かな場所でした。
特になだらかな傾斜が拡がる南西方向は、生産緑地に植えられた花桃の畑が続き、四季折々に魅力的な風景を作り出していました。
その一方で南側は畑を挟んだ向こうとは言え、4~5ⅿ程度の高さの擁壁の上に、使われずにそのままとなった古い社屋がそびえ立っていました。
施主ご家族はそれまでも長くこの地に住まわれてきたご夫婦と長女+長男、そして奥様のお母さまの5人。ご高齢のお母さまが快適且つ安全に生活できることも大切な課題のひとつでした。
 
<新たな日影をつくらない>
周辺環境が作る影の影響により、お昼頃までは敷地に日が当たりません。また2階に居間食堂をもっていくことは、ご家族構成等の理由により最初から除外されていました。よって、せめてお昼からの日当たりを有効に取り入れる為に「自己日影」を最小限にする形状を探り、新たに自己日影を落とす時間・面積が少ない南東角を下屋としたプランにたどり着きました。最も条件の厳しい冬至でもおひるごはんの時間には食堂に日が射します。
<もっと南西の方位を活かす>
南西の抜けのある牧歌的な風景をもっと活かす為に、建物を雁行させてすべての居室が南西に面する計画としました。準防火地域内でしたので、延焼の恐れのある範囲にかかる開口部は防火サッシとする必要があり形状に制限を受けます。
そこで、コーナーにL型に開口を設けることで単体では得られない解放感を確保しました。
<変化と連続性のある空間構成>
1階の居室はずらしながらつながる変化のある空間。「ずらす」ことにより各部屋には壁に囲まれたコーナーが出現し、落ち着きが生まれています。また自然と対角線上に視線が誘導され、伸びやかな空間を実感できます。
何度も打合せを重ねたお母さまの個室とLDKとの距離感も、この配置により解決しました。
<個室の可変性を考える>
2階の各個室はライフステージに応じて自由な使い方ができるようざっくりとした区画を分けることで部屋として使えるように考慮しました。就寝室に設けたクロゼットはウォークスルーで一部に書斎を設ける等多目的に利用できます。子供室の間は家具で間仕切り、状況に応じて撤去可能な造りとしています。
竣工後、図面に点線で記入していた通りの位置に新しいダイニングテーブルが置かれました。どの椅子に座っても山桃の林が見える配置です。そこには、たっぷりとした陽ざしが降り注いでいます。
 
                    
・場所    神奈川県川崎市
 ・設計    明野設計室一級建築士事務所
 ・施工社   渡邊技建株式会社
 ・竣工年月  2016年7月
 ・構造、規模 木造 地上2階
 ・敷地面積  180.26㎡
 ・建物面積   91.23㎡ 
               1階  80.49㎡
               2階  58.69㎡
・家族構成  夫婦+子供2人
・用途地域  住居専用地域
 

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